備忘録:私の暮らしの中の サイエンス&アート


by alarekko
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緊急地震速報をどう活かすか

大きな余震がおきて、
またその余震(そういう用語は無いと思いますが孫余震のような)がつづき、
さらに時を同じくして他の場所を震源とする大きな地震も起きたりして、
TVをつけてると、
ピコピコ音がなったり、テロップが出たり、津波警報の図がでるは、揺れてる映像がうつるは、・・・
も〜〜〜どれが何なんだかわけわからなくなるときもありました。


TV局によって異なるのですが、「地震速報」または「地震情報」としてテロップがでるもの。
これは以前からあるもので、普段でしたら、何か見てるときにテロップが出るとか、地震かなと思ってTVをつけてしばらくすると、震度2だったのね、などとわかる。そんな感じでたまにあったもんでした。
地震が起きて揺れがおさまってからちょっと間があって気象庁から発表される、震度や震源。はじめ大雑把に出て、大きい地震だと、もっと詳細な震度や地図や津波の情報が順次出てきたりします。



ところが、最近、目立つアラーム音が鳴って地図が出る「緊急地震速報」がありますね。
これも局によって違うのかもしれないですが、画面の中で比較的大きな赤枠で出てきます。
今まであまりなじみが無かったですが、最近何度も見るなあと思っていました。

(おとといたまたまTVで解説を見た時点ですが)
運用が始まった2007年10月から2011年3月10日までの3年数ヶ月で17回だったのが、3月11日以降は1か月余で61回、緊急地震速報がでたそうです。
う〜ん、そうだったか。どおりでね。
おもわずメモしてしまいました。


さて、わかったようでわかりにくい「緊急地震速報」
ある程度は理解してたつもりだったのですが、
混乱してる母に説明しようとして、自分でも混乱してきてしまったので、
整理しておきたいと思いました。


緊急地震速報は、
大きな地震が起きたときに、
震源から離れたところに揺れる前に情報を伝えられれば、
少しでも人命を救う役に立つのではないか
ということで考えられ、開発されたシステムで、
2007年10月から運用が始まりました。


地震の揺れが伝わる速度は、おおよそP波が6km/s、S波が4km/s。
これに対して各地の地震計が観測したデータは、気象庁に0.2秒で集まる。
これらの伝達速度の差を利用して考えられたシステムです。

地震が発生し、
震源地に近い複数の地震計から気象庁に送られてきたデータを自動解析。
どこでどのくらい揺れそうかを予測し、
どこかで震度5弱以上になりそうな場合に、緊急地震速報を出し、
テレビ、ラジオ、携帯電話、学校、病院、工場など、
受信出来る態勢があるところに伝えられる。ここまで全自動。平均で約7秒。


例えば、100キロ離れているところに居るAさんとBさんが電話中、
Aさんちの近くで地震発生「今、揺れてる(P波到達)よ。凄く大きな揺れになってきた(S波到達)から、そっちも気をつけて!」

100kmの距離を、P波は約17秒かけて、S波は約25秒かけてすすみます。
電話は、ほぼ同時ですね。

Bさんは、全然実感は湧かないながらも、念のため
子供たちに声をかけながら、
一番安全そうなところで皆一緒に身を守ってじっとしていました。
しばらくすると揺れ始めました・
・・とさ。

と、こういうようなことで、
それを、一対一ではなく
日本全国いつどこで起きてもできるようにしようというものです。


JRは、同じ発想で、独自のシステムを開発、設置していて、
一定以上の揺れが予測されると、自動的にブレーキがかかり、
停止するようになっています。

中越地震のときは、震源近くを走行中の上越新幹線が浮き上がって脱輪してしまうという事故がありました。(でも転覆はしなかった。)
このことをうけて開発、導入を急いだ、進化した技術が活かされ、
今回のあれだけの大災害のなか
新幹線は全車両揺れる前に停止、あるいは減速していたため、
走行中の脱線転覆事故を防ぐことができました。
これはほんとに凄いことだと思います。
だって、あとから見た写真や映像で知る、電柱や電線がもの凄いことになってたり、周辺の惨状。
よくぞご無事で!って思いましたよ。

東京の鉄道網が止まったのも、各社、安全対策を強化しているからです。
それを、JR東日本が夜中に復旧しなかったのはけしからんといきまいていらっしゃる、どこぞの知事さんがいらっしゃいますね。
『けしからんのはあなたです!』

あの時点で、大きな余震も起きるかもしれなかったし、津波が来る可能性だってあったし、
巨大で複雑な鉄道網の安全確認を終えるには時間がかかる。
もし、動かして何かあったら、動かしたのがいけない、安全を軽視してるって言うんじゃないでしょうか。そういう方は。
あとからは何でも言えるんです。誰だって。
すべてのことに対してそういう姿勢の方々、永田町界隈にも多いようですね。

「あの人は、常に私たちに対して上から目線なのよ!」って母が良く言ってますが、
人や企業に対してだけでなく、自然に対しても”上から目線”なのですね。

ほんとに悲しいことですが、私たちは、
人の振り見て我が振り直せ と思って自己防衛しなければ。
今回の巨大地震をきっかけとした大災害を目の当たりにして、
多くの人が、自然に対してもっと謙虚にならなきゃいけないと、
意識を変えてきていると思うんですけどね。


ちょっと話がそれましたが、
ここまでは、昨夜書いたのです。
この先、緊急地震速報をどう活かすかへ話を戻さねばと・・・

そうしたら今日、11時20分頃、エレベーターが緊急地震速報を受信して最寄りの階で停止するという瞬間を経験してしまいました。

突然誰か男性の声がしゃべリはじめて(自動音声だった)、
何?と思う間もなく、
ある階に止まって、扉が開いたあと、照明が消えました。
もしかしたら、地震?と思って、EVの外に出ました。
2mも歩いたかどうかというところでミシミシと揺れ始めました。
そうか、緊急地震速報を受信して止まってくれたんだ。
そこでやっと気付きました。ほんの数秒の出来事でした。

私の携帯は古くて、緊急地震速報を受信出来ないので、
あとから、栃木県南部を震源とする直下型地震で、
最大震度5強だったとわかりました。
携帯で緊急地震速報が鳴ったのと揺れが同時くらいだったという人も居たので、
そのエレベーターのシステムは、素早い対応だったということになります。
緊急地震速報を受信したらとにかく停止しておいて、
実際の揺れがもし小さければすぐに復旧するし、
大きければ点検の後動かすという運用をしているようでした。
(すべてのエレベーターがそうというわけではないみたいです。)

結局震度3くらいだったらしく、間もなく動いていましたが、
何となく乗りたくなかったので、数階分歩いて降りました。
もしかしたら、止めなくても大丈夫だったかもしれないですが、
それはあとからわかることで、
最寄り階で止まってなければ閉じ込められてたかもしれないわけで、
以前のように実際に揺れを感知してから止まるより、遥かに安全です。
こういう活用の仕方があるんだということを、身をもって体験したのでした。


おとといTV番組で見て印象に残ってることを

解説されてた、このシステムの開発に携わった方がおっしゃってたこと、

「これまでに発した緊急地震速報で、おおむね適切だったのはまだ33%程度で、
スピードと精度の究極の妥協点を見つけようと今も日々研究をすすめている。」
「短い時間で何にもできないと思わないで、
それぞれが数秒で何ができるかを考えて、シミュレーションしておく事が大事」


番組の最後で仙台の女性からのFAXが紹介されました。
「緊急地震速報に感謝しています。
 それが鳴らなかったら、私たち親子は食器棚の下敷きでした。
 5秒でもできることがあります。」
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by alarekko | 2011-04-16 16:11 | 2011年3月地震