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備忘録:私の暮らしの中の サイエンス&アート


by alarekko
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トゲ

きょうは、いつになく重い話題です。
二十数年間、誰にも話したことが無いことを、
書いてみる気になりました。


誰しも心を痛めるであろうニュース、
「ある子どもが虐待を受けて死亡。いろんなサインがあって気づいた人もいて、公的機関も動いてはいたんだけれど、命を救えなかった。どうして救えなかったか?」
そういうニュースを見聞きするたび、
二十数年間ずっと心に刺さったままの小さいトゲの存在を意識します。

ある日、珍しく昼間に一人で家にいた時、きこえてきました。
悲鳴に似た泣き声。泣きながらごめんなさいごめんなさいと延々と繰り返す小さな子どもの声。
何か尋常でないものを感じた、その瞬間のことを忘れることはありません。

もう一度そういうことがあったら、誰かに相談してみようと思っていました。
でも、「もう一度」はなかったので、誰にも、夫にも話していません。
だから、「たまたまその時だけ」であったかも知れません。それを祈りたい。
でも、
当時の私は、仕事に趣味に忙しく平日も休日もほとんど出かけっ放しだは、出張やプライベートな旅行で留守にするはで、家にいる時間がもの凄く短かったのです。「私にとってのもう一度」が無かっただけかもしれません。わかりません。

何年かあと、その家庭に新しく下のお子さんがいらっしゃることがわかり、ちょっとほっとしたことがありました。
でも、またその後、、、上のお子さんが亡くなっていたこともわかりました。

もしかしたら、例えば、病気だったのかもしれません。。。。。わかりません。
「尋常でないものを感じた瞬間」がなければ、フランクにつっこんで話を聞けたのかもしれませんが、できませんでした。
その時から、トゲがささったままです。


それから二十年以上たち、今は、
虐待されていると疑いを持った時は、通報義務があると、
明文化されたんですよね。
あのとき、私はちょっとだけ「疑い」をいだきました。
でも、たまたま、その一瞬を切り取っただけの感覚であり、
それ以上の詳しい事情を何も知りません。

もし、今、同じことに遭遇したとしたら、
私は何ができるだろうか。私は何をすべきなのだろうか。
簡単に答えは出ません。


今日、心の封印を解いて書く気になったきっかけは、

「警察庁保安課および少年課は1月28日、子どもや女性を守るための匿名通報モデル事業について、インターネット受付開始後、通報件数が大幅に増加し、開始から半年間のインターネットによる受付の割合が77%を占めたことを発表した。」

という記事をニュースサイトでたまたま読んだからです。
大事なことなのに目立つ記事でもないので、
”今、私にできること”として、メモしておかないと、と思いました。

匿名通報ダイヤル専用ホームページ ☆ 

今のところ正直言って、お役所的でわかりにくいサイトだなあという感想を持たざるを得ません。
でも、まだ改修中らしいので、それを期待し、少しでも良い方向に役立つことを願います。

今後気になることに遭遇した時は、このサイトを開いてみようと思います。
by alarekko | 2010-02-05 23:11